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☆2018年春。省エネエアコン選び(ただし我が家の場合)前編

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少し前の話になりますが、エアコンを新調したので、機種選定に至った経緯などを

備忘録を兼ねて。
エアコンという家電の特殊性を考えると、たぶん一般的な参考記事にはならないでしょうが、ケーススタディとして読んでいただければ幸いです。

引っ越しというのはなんというか、本当にカネがかかりますよね。
本体(家。私の場合はマンションですが)以外に周辺機器がかなり高い。
わかっちゃいるけど、それでも見積書や請求書を見ると「うへえ」ってなってしまいます。
何しろ周辺機器代でそこそこのクルマが買えちゃうくらいですからね。
まあ、「そこそこのクルマ」がどの辺のクルマなのかはまあ、人の価値観によって違うのでアレですが。

閑話休題。
周辺機器の中でも大物なのがエアコンです。
我が家の場合、今回は旧居(というのか?)のものは移設せずに全て新調する事にしました。
古い物に移設工事費、つまりカネをかけるより、この際なので最新の省エネモデルにしておこうというハラです。まあ、新居購入・引っ越しというドサクサで金銭感覚が狂っている時にエイヤ、でやっちゃおうというハラですね。
これは当初から決まっていた事で、まあ特に問題はありませんでした。
問題は「じゃあどこのメーカーの何を買うのか?」という機種選定作業です。

そして、何基(何台)買うのか。
というのも、新居の間取りが少し問題なのです。
間取り自体は2LDKです。大人の二人暮らしなので充分です。
寝室ともう一つの部屋はまあ、どうでもいいんです。
問題はLDK。
何が問題なのかというと、そのLDKが30畳以上あるのです。
つまり「大容量のエアコン一台据え付けてそれで済ますか、小さいものを2台にするか」です。
もちろん、イニシアルコストについては1台の方がかなり経済的です。15畳対応のエアコンが30畳対応のエアコンの半額なんて事はあり得ないからです。
だったら一台でいいじゃん、と思うでしょ?

実は旧居のLDKも28畳ほどありまして、そこでは大容量(7.0kW)1台で運用しておりました。
もっとも旧居のエアコンは冷房用にしか使っていませんでした。
暖房はガスファンヒーターを使っていましたので。
しかも大容量モデル1台での運用は冷房能力自体もアレでした。はっきり言って「能力不足」というやつです。
大阪の夏は、それも最近はハンパない酷暑なんですよね。
当然「設定温度をいくら下げても涼しくならない感」を覚える日が多くなります。
部屋の位置も問題でした。
最上階の角部屋。要するに太陽の恩恵(熱と日差し)を浴びまくりの部屋だったのです。

翻って新居。
最上階の角部屋……って、要するにまったく同じ条件なんです。
で、LDKはさらに10%以上広くなる。
加えて今回は「暖房もエアコン」で行こうと考えていますから…点。
効率の悪いファンヒーターのガス代より、最新のカリカリに省エネチューニングされたエアコンを使う方がランニングコスト(電気代)が低いのは今ではもはや明白らしく……。

で、思ったわけですよ。
今よりでっかい容量(8kWか9kWモデル)を一台投入するより、小容量モデル2台で能力を分散させた方が部屋全体を快適に出来て、かつランニングコストも押さえられるんじゃないのか、と。

で。
まあ、調べましたね、カタログデータは。
機種選びプラス、1台にするか2台がいいのかを。

なので主要各メーカーのエアコンに関する情報は穴の空くほど読みました。
もちろん、ネット検索でメーカー以外のブログやまとめサイトなどの情報もいろいろチェックしました。
で、わかりました。
私の欲しいピンポイント情報は見つからないということが。
特に家電系のブログやまとめサイトが役に立たない事この上ない。
機種選びの一助になればと期待して相当読んでみたのですが、これがもう……全部とは言いませんが、ひどいものでした。
なんというか、カタログからの情報を羅列しているだけ。意見や見解みたいなそれらしい事を書いているようで、その実webサイトの情報を言葉を変えて転載しているようなもので、「ンなこたあわかってるからいいんだよ」的な事しか書かれていません。

まあ、そりゃそうですよね。
だってアタリマエじゃないですか。
特に個人、家電マニアのブロガーが全部の機種を同じ部屋に設置してテストした上での使用感なんて書けるわけがないのですから。マジでそこまでやってこその「マニア」だろ、なんてさすがにエアコンとなると突っ込めません。
それはわかってますけど、さも「詳しいオレ様が教えよう」的な論調で書かれているのを見ると書いている本人もそれを読んで真に受けている人もかわいそうになってきます。
かと言って「○○を購入して取り付けました」なんてのも、微妙でして、指摘している部分が理解不足や勘違いなどだったり、そもそも戸建てで間取りも全く違う、ライフスタイル自体も完璧に違うなんてことになるとねえ。

私も思い込みや勘違いなんかはしょっちゅうヤラカしてるでしょうし偉そうに言える立場ではありませんが、少なくともカタログに書かれている謳い文句を意見のように書いているようなブロガーは信用しない方がいいというのは間違いないです。というかメーカーのwebサイトをきちんと読み込んだ方がよほど役に立ちますよ、と言いたいです。

ま、そんなこんなで機種はいくつかに絞り込めました。
でも1台か2台かという問題は解決に至っておりません。
それこそ「そんなのどう足掻いても机上の空論。何もない四角い空間じゃあるまいし、自分達が生活している状態の家具配置をした部屋、つまり実際に試さないとわからない」んじゃないでしょうかね。
というわけで、メーカーの人の意見を聞いてみようという事になりました。

まずはショウルームへ。
大阪の梅田にダイキンのショウルームがあります。
ダイキンは今回の選定候補に入っているメーカーなので丁度良いと思って行ってまいりました。
マンションの部屋の間取り図を持参して、それを見ながらこちらの事情を話し、メーカーの専門家?に話を伺いました。
もちろん「参考程度」に。(・∀・)

ダイキンのの担当氏は最上階・角部屋という部屋の位置については「最近のマンションだとそれほど気にする必要はないッスよ」という基本スタンスでした。つまり間取り図を重視。
さらに手元に何やら細かい計算がなされた表を置き、ダイキンの人なので当然ダイキンエアコンの特徴をもとにした機種(というより容量)提案をして下さいました。

そのダイキンの特徴というのは「風のコントロール」です。人間に冷風・温風を当てるのではなく、部屋全体を快適な状態に維持するというもの。
で、話をしているとどうやらこの方、「過大能力否定派」のようでして、最近の表示は余裕を持たせすぎだというお考え。
そんなわけでその人の結論的としては「12畳用(鉄筋暖房の場合。以下すべて同じ)3.6kWと14畳用4.0kWの二台方式で冷房はもちろん暖房も余裕です」というものでした。
「本当は12畳用2台でも充分なんですが、夏場の事を考えるとキッチンがある方に熱が籠もりがちになるでしょうから、そちらに余裕を持たせて4.0kWのものを設置して下さい」

我が家はこれをA案とする事にしました。

◆A案
1)4.0kW×1
2)3.6kW×1

ダイキンオンリーでしたが、メーカーの人の見解を軸にして、今度は販売の現場の声を聞く事にしました。
大手家電量販店の一つ、ヨドバシカメラでございます。
カメラ屋でエアコン買う日が来ようとは……などと感慨に耽ってはいませんが、売り場にいたメーカー側から派遣された方と思われる各メーカーのロゴ入りジャケットを着た中から、ダイキンの服を着た方を捕まえて同じように間取り図を見せながらオススメの容量についてアドバイスをいただきました。

結論から書きますと、4.0kW×2を推奨とのことでした。
この方も部屋の位置は大した問題ではないと判断。ただし「ムリに小さい容量のものをつけるのは疑問。それに3.6kWより4.0kWの方が機械的な効率がいいのでむしろ省エネに繋がる可能性が高い」という立場でございました。
確かにカタログデータを見ると、3.6kWのモデルは省エネ的見地では効率が悪いんです。
よく書かれている「標準年間電気代」も4.0kWの方が安いですしね。

これについては事前のリサーチで私も知っていました。
勝手な解釈ですが、調べていくとどうやらメーカーが基準にしているモデル、というか容量は4.0kWなんじゃないかと思えるのです。
ウソつけ、と思う方はwebサイトやカタログをみて下さい。
従来型との比較やいろんな省エネ数値を自慢げに記載してある記事の下の方には必ず「○○での数値」的な事が書かれているはずですが、それは各社4.0kWモデル(ほぼ例外なく型番に40が入っている)である事がほとんどのはず。

そしてそれはカービングが主流になる以前のスキー板ににています。
そう、スキー板って、2m、つまり200cmを基準として設計されているんです(ロシニョールは198cm)。様々な性能評価は200cmの板で設計されており、それより長いもの、短いものは200cmとは違う特性になってしまいます。
なので身長に関係なく、その板のベストな能力が発揮できる200cmを敢えて選ぶベテランが多いのでした。
私もそんな話をメーカーの人から聞いていたので、ずっと200cmの板を盲目的に選んでおりました。腕前は万年ノービスなくせに!(・∀・)

つまりスキーに於ける基準値である200cmの板が、エアコンの4.0kWモデルなんです。
ウソだと思うのなら各メーカーのサイトで最新の最上級モデル(つまりもっとも省エネモデル)のスペックをチェックしてみて下さい。
念の為に暫定候補としたダイキンと富士通ゼネラルの例を挙げておきます(JIS C 9612:2013/JIS C 9612:2005)。

ダイキン:単相200V 4.0kWモデル 消費電力量期間合計(年間)1,051kWh/通年エネルギー消費効率 7.2
ダイキン:単相100V 3.6kWモデル 消費電力量期間合計(年間)1,048kWh/通年エネルギー消費効率 6.5
ダイキン:単相100V 2.8kWモデル 消費電力量期間合計(年間)779kWh/通年エネルギー消費効率 6.8

富士通ゼネラル:単相200V 4.0kWモデル 消費電力量期間合計(年間)1,113kWh/通年エネルギー消費効率 6.9
富士通ゼネラル:単相100V 2.8kWモデル 消費電力量期間合計(年間)790kWh/通年エネルギー消費効率 6.8
※富士通ゼネラルには3.6kWモデルがない為2.8kWのみ

閑話休題。
ヨドバシカメラのダイキンさん的なリコメンドは、4.0kW×2となりました。
これをB案とします。

◆B案
・4.0kW×2

なお、second(third?)opinionとして富士通ゼネラルのジャケットを着た方にも同じくご意見を伺ったところ、ダイキンの方とまったく同様の回答(4.0kW×2を推奨)でございました。

さて。
実は各メーカーのwebサイトを穴が空くほど? 見つめていた私は、個人的な自己選択というものも一応しておりまして、何を隠そう、それが4.0kW×2です。
理由は上記の通りで、4.0kWモデルがもっともエネルギー効率がいい設計である事、我が家のパターンでもそれなりに広さに対して余裕がある事、です。
加えて、「一台が壊れても、修理が上がるまでもう一台が使える」という保険機能。
ほぼ死にますからね、酷暑だと。

そういうわけでB案でほぼ決まりかな、と考えた私です。

で、後日。
引っ越しの日程が決まったので、工事日がfixできるようになりました。つまり購入すべき日がやってきたという感じで、さっそく向かった家電量販店。
で、そこで最終的な提案をメーカーのジャケットを着た方からいただきました。
それは

◆決定案
・5.6kW×2

最後のどんでん返しで18畳用を二台設置する事になりました。
14畳用×2でほぼ決めてから、図面とその考えを提出して得た回答がこれでした。
理由は「マンションの部屋の位置」です。
そう、この人だけがマンションの部屋の位置を考慮すべし、とおっしゃったのです。
「最近のマンションは確かに昔に比べればマシになっていると言えるかもしれないが、それはマンション個々で差がある。実際に問題が無ければいいが、容量的にさほど余裕がないと電気代が増える。そういうわけで中層階で左右が壁の部屋を基準にするならOKですが、そもそも暖房基準だと4.0kW二台でも計算畳数に足りませんから、ここは基準値を満たす5.6kWを選ぶ方が、4.0kWにするより快適さでは間違いなく勝ります。コストは多少高くなりますが、10年付き合う事を考えると、コストに見合う快適さは得られると思いますよ?」というもの。

その方は現場主義というか、同じようなパターンで「充分」というもの、つまり今回のB案であるところの4.0kW×2的なフィッティングをしたところ、実際はパーシャル運転の時間が短く(要するにガンガン回っている時間が長い)、文句を言われた事が多々あるので、というお話でございました。

まあ、聞きようによっては「オレは18畳用薦めたからね。それでも14畳用をつけるなら別にいいけど、それで冷えないとか暖まらないとか電気代が高いとか言われても責任とれねーよ?」という感じですが、それはそれでいいのです。だってそういうおそれがあるという事ですからね。
それよりマンションの部屋の位置を真っ先に聞いて来た事に「現場を知っている」気になりました。
実際、旧居で使っていたものは「充分です」と言われつつも実は南西角部屋では力不足だったという実績? がある為です。劇的に変わっているような気がしませんから部屋の位置を考慮に入れて考えてくれたという点に信用を置く事にしました。

なお、キッチンの位置による差ですが、ダイキンのショウルームの人以外は全員「気にする必要無し」という事でした。
「気になるようなら小型のサーキュレーターを一つ加えればOKで、別容量のものを同じ部屋で稼働させるのはかえって非効率」という見解で一致しておりました。
まあ、正解がどちらかわかりませんが、ダイキンショウルームの方は現場担当からはメーカー問わず総スカンですな。(・∀・)

「部屋の位置を考慮したその意見やよし。気に入った。それで行こう」
「恐悦至極に存じます。あと高い方を薦めてしまったので、その分はもう、大勉強しますぜ」
という事で、その場で決めたのでありました。

いやあ、構想段階から決定までがけっこう長かったぜ、エアコン。(・∀・)

という事で、プロローグとしての前編はここまで。

後編では決定した機種とその理由、あとは購入方法などについて思うところを書いていきたいと思います。

※画像はすべて各メーカーサイトから拝借いたしました。